Page 103
SILVER MOUNTAIN / Hibiya - Live In Japan '85 / 1986 北欧メタルの代名詞は私にとってはEUROPEではなくこのバンドだ。母国でのライヴ活動も数をこなせない状況で異国のフェスティバルのステージをこなすことがどれだけ大変なことかを物語る作品。1985年10月に開催された五回目のJapan Heavy Metal Festivalで皆が待ちこがれた「北欧メタル」のステージがこの日のSILVER MOUNTAINだった。現場にいたわけではないので聞き伝えるところにはなるのだが、かなりステージングが「ヘタ」だったそうだ。でも音を聞く限りはJonas Hanssonのボーカル以外(^^ゞはそんなに悪くない。この日程でたしか大阪でもライヴをこなしていたはずだ。見に行けなかったのがいまでも後悔。 クサレポイント 本作はライヴ音源にしては音が良い・・・のも当然で、元のマテリアルがヒドかったのか、かなりのオーバーダブ&リミックスが施されているのだ。1990年リリースの本作のCD復刻盤は、これらの音処理前の素音源なので別作品のようになっている。シルマンフリークはアナログ・CDともに確保は必至だろう。 |
DiANNO / Two Swimmers & A Bag Of Jockies / 1984 Paul Diannoといえば泣く子も黙るIRON MAIDENのボーカリスト。母国と日本とでNWOBHMの勃発とともにバンドがブレイクしたころのフロントマンだった人だが、SAMSONのBruce Bruceにその座を取って代わられた。その後はソロプロジェクトから派生した自らのバンド"LONE WOLF"で地道に活動を続け(このバンドは本城未沙子さまのバックバンドとしてレコーディングしたことがあった)、バンド名をDiANNOに改めてここにめでたくレコードデビュー。しか〜し、これが驚きのアメリカン産業ロックっぽい出来栄えで、Paul Diannoがこれでエエのか!、という嘆きをたくさん聞いた。 クサレポイント あのワイルドでパンキッシュな歌唱はカゲもなくなり、音階に沿ってメロディを歌い上げるのにはかなり驚いた。でもギターの二人がガンバってよいメロディを聞かせてくれる。オープニングの"Flaming Heart"はそこそこヒット。 |
SAMSON / Head On / 1980 いまさら蔵出すまでもなくNWOBHMの名作として皆の知るところの作品なのだが、日本盤はこんな邦題だったことは私もすっかり忘れていた(笑)。覆面ドラマーのThunderstick、のちにIRON MAIDENのフロントマンとなる(SAMSONとは縁の深いバンドですなぁ)Bruce Bruceも名物的存在だが、今は亡きPaul Samsonのギターの音がこのバンドの一番の特長だろう。激しいだけがメタルじゃないと教えてくれた"Vice Versa"や激しいだけがメタルだと教えてくれた"Hammerhead"など名曲オンパレード。 クサレポイント B面トップのインスト曲"Thunderburst"は、IRON MAIDENのSteve Harrisとの共作。それをSteveがIRON MAIDENデビュー作のKILLERSのトップに"The Ides Of March"とタイトルを変えて使うもんだから著作権云々とひと悶着あったらしい。 |
DIAMOND HEAD / Living On... Borrowed Time / 1983 いまさら蔵出すまでもなくNWOBHMの名作として皆の知るところの作品パート2だが、日本盤ってイイねぇ、オビの美しさに改めて感動しますなぁ。この原題に「偽りの時」とつけるセンスがよろしい。音に関してはいまさらとやかくいうことはない。ツインリードで迫る泣きのメロディと、高音部でビブラートがかかるボーカルが印象的だ。じっくり聞くと70年代ブリティッシュロック、さらにはZEPPELINのエッセンスも感じられる。 クサレポイント METALLICAのラーズも愛した"Am I Evil ?"でこのアルバムは幕をとじるのだが、この曲の邦題は「悪魔のささやき」であった。う〜む、これはちょっとねぇ。 |
EASTERN ORBIT / Journey To Utopia / 1983 HEAVY METAL ARMYが改名した日本のバンド、といえば簡単に紹介が終わってしまうが、これがまたすんごいカッコいい! たぶん日本のバンドとしては、この時代のハードロックの世界水準(てなものがあるのかどうかはおいといて)に余裕で達していたバンドだろう。米軍横田基地で行われたライヴアルバム、前座はあの十二単(もちろん本作にはその音源はない)。チャーも飛び入り参加でああ、見てみたいなぁ・・・。 クサレポイント RAINBOWの"I Surrender"のカバーも収録。ボーカルはドラムスの宮永英一、彼のボーカルがまたカッコいいんだわ! |