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INVADER / Children Of War / 1986

夜中に見たらチビっちゃうジャケット(笑)。Bone Breakerからのリリース、と聞くだけで音が分かってしまう人は合格! 一直線に突っ走るメタルであるが、同レーベルの猪突猛進バンドのCHAINSAWに比べると突っ走りの「ひたすら度」は低く、まだメロディを聞かせようとする姿勢が伺える。彼らには曲の構成に特長がある。笑えるぐらい強引に曲が展開するあたりに、かなりメタルが好きなニイちゃんたちだなと感じずにはおれないのだ。彼らはとても純粋にメタルを愛しているに違いない。ドラムスとギターの音がかなりヘロヘロだが、熱い魂を感じられるかどうかが、この時代のジャーマンメタルを聞けるかどうかの試金石なのだ。
スネアのタメがなんだか可笑しい"The Thing"をオープニングとして、繰り出される曲すべて捨て曲なし、というか捨ててはならない曲ばかり。
クサレポイント

ルックスのむさ苦しさも魅力のうち。しかしなぜにメンバーはこんなにも 線路のクランク を愛するのだろうか(笑)。



TAKASHI / Kamikaze Killers / 1983

何ゆえに「タカシ」なのかは、メンバーにそういう名の人がいないのでさっぱり分からないが、こういうアルバムタイトルなので何かしら日本に媚びていたのかも知れない。こういう文字フォントはアメリカの人がイメージする毛筆の書体だし。しかしながら日本じゃ全く話題にならなかった悲しいバンド。肝心の内容については意外に聞ける。ギターが70年代っぽく疾走しメロディックに泣く"Strangler"、「カマカ〜ゼッ!」と発音されてしまう"Kamikaze"など、全4曲ながら楽しく聞けるアルバムだ。
クサレポイント

作品は本作のみであったが、ほかに彼らはMausoleum RecordsのコンピアルバムMetal Over Americaにも参加していて、ベルギーでの活動も目論んでいたようだ。



ARIA / Playing With Fire / 1989

ロシアのメタルシーンは奥が深かすぎそうなので、個人的にはあまり好んで聞かないのだけれど本作だけは特別扱い。ジャケットがクサレているのはご愛嬌として、全曲ロシア語だしリリースもロシア国内だけのものだったわけでそれこそバリバリのロシアンメタルなんだけれど、ツインリードのギターの醍醐味を味わうにはこのアルバムを聞けば大満足できるだろう。ヨーロッパ大陸譲りの美旋律なメロディも素晴らしい。アルバムタイトルをロシア語と英語の併記にしたのは英国圏のマーケットも気にしていたのだろうか。ロシア語の音の響きも耳に慣れてくるとスペイン語のように聞こえて違和感もない。なによりこの透き通るような旋律が心を捉えるのだ。

クサレポイント

本作は彼らの4作目だが、その後も活動を続けてCDなどで復刻もされたようで、日本でも輸入盤チャートではそこそこの人気を博しているようだ。



CHEVY / The Taker / 1980

NWOBHM期においてMetal For Muthas Volume2で紹介されたバンドの唯一のアルバム。10年のキャリアを持つブリティッシュビート系のバンド、CUPID'S INSPIRATIONがその前身バンドだ。ボーカルのMartin Cureはそれ以前にはVertigoレーベルに名作を残したSTILL LIFEのメンバーだった人。
そんなベテランな人たちが残した作品だが、これがまた正統派なNWOBHMというか、当然本人たちはそういうムーブメントを意識したんじゃないんだろうけど、NWOBHMの中にあって実に良質なハードロックに仕上がっている。憂いある歌メロをたどるリードギターは心にぐっときますなぁ。アメリカンロック調の明るい曲もあって聞きやすさでは万人向け。同じNWOBHM期のEXPORTやRAGEといったバンドと同じニオイを持っている。名曲"Skybird"を聞いて涙してください。

クサレポイント

その後2ndアルバムのレコーディングが開始されたものの完成することなくバンドは空中分解。5年間のブランクを経て元INDIAN SUMMER〜BADFINGERのBob Jacksonを加えて再結成されたがバンド名はRED ON REDと名乗っていた。



FACTORY / Black Stamp / 1978

フランスのミック・ジャガーと言われているらしい(笑)Yves Matrat率いるバンドの3rdアルバム。しかし声質はPRAYING MANTISのTino Troyだなこりゃ。退廃的な彼のボーカルスタイルはともかく、演奏は意外にハードで聞き応えがある。基本はオーソドックスな70年代ハードロックながら、かすかにNWOBHMのニオイがするのが嬉しい。とはいってもPRAYING MANTISなどのメロディック路線ではなく、FISTみたいなド根性ロックンロール路線なのだ。ラストのクサったファンク曲にはちょっと幻滅。

クサレポイント

ジャケット写真でも異様に目立つYves氏であるが、このあと 煙を出して 屁でもタレたのかは不明(笑)。今でもまだ現役だがロックフィールドには既にとどまっていない。