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OZ / S.T. / 1982

OZといえばハゲオヤジメタルでその名の知れたスウェーデンのメタル・・・というのは、前半は正解だが(笑)、実はスウェーデンに拠点を置いていたフィンランド人のバンドだ。ドラムスがこの1st以来バンドを支えていくことになるが、改名を繰り返しているので別人なのか本人なのかよくわからないことが後々災いする。このオリジナルOZはギターが一人で、後にリリースされたアルバムに比べパワー不足は否めないが、ストレートでノーギミックなハードロック魂はやはり魅力的だ。NWOBHMの香りを持つ"Saturday Night"は是非一度聞いておきたい。

クサレポイント

このアルバムは拠点をスウェーデンに置く直前のもので、ボーカルは例のオヤジなのだ。のちに移転先のスウェーデンでリリースしたときには"Heavy Metal Heroes - Hey You"とタイトルを変え、ジャケットも差し替えた。ジャケットを堪能する点ではこちらのオリジナル盤が味わい深い(笑)。



OZ / Fire In The Brain / 1983

スウェーデンに引っ越して本腰を入れてメタルに取り組んだといったところだろうか、ツインリードなギターを前面に出したメタルな音に仕上がった2ndアルバム。NWOBHM型のガッチリとした曲が並んでいるので聴いていても胸がスッキリしますなぁ。しかし何かが物足りないと感じるのも正直な感想。OZはこの時代の北欧メタル群の中ではHEAVY LOADのような荒くれメタルに属するワケだが、この作品にはその中から頭一つ抜け出すだけの抜群の個性を感じられなかったのがその原因だろうか。翌年に日本でもリリースされたが、このころはMETALLICAのデビュー作といいこのアルバムといい、エゲつないジャケットがマニアの心を揺さぶったものだ。

クサレポイント

メンバーはボーカルとドラムス以外がメンバーチェンジ。ちなみに新しいベーシストはフィンランドの伝説バンドSARCOFAGUSのメンバーだった人だ。残った二人もフィンランド表記の本名をスウェーデンでの音楽活動スタートにあわせて表記をステージネーム用にすっかり変えてしまったために、OZは本作から全員メンバーチェンジしてしまったと思われていたようだ。いくらなんでも全員メンバーチェンジはねぇ^^;



OZ / Warning / 1984

ボーカルのマイペースで味のあるヘタクソさはそのままだが、パワーで押しながらもツボを押さえたメロディがあちこちにちりばめられており、前作に比べずいぶんカッコよくなった作品だ。なんといっても二人のギタリストが、ギタープレイこそがこのバンドの看板であることを宣言してやろうと言わんばかりに必死になってリフとソロとを交互に弾き出しているのが印象的。また本作からベーシストもボーカルを担当しており、歌いながら弾く彼のベースの音がゴリゴリしていてその気合がビンビン伝わる。タイトルチューンの"Third Warning"は忘れてはならない名曲だ。

クサレポイント

「オレはずっとこのバンドにいるんだよ」と言っているように直感してしまうこのジャケット。このおっさんこそOZのキャラクターでもあるのだ。LPジャケットサイズでこそ 味わえる迫力^^;。



OZ / Decibel Storm / 1986

2ndアルバム以降不動のメンバーで製作された4thアルバム。音処理がやや上品になり、スケールの小さなJUDAS PRIEST、といった感じの仕上がりだが、やはりこのバンドはギターが熱い。ボーカルのおっさんもワイルドさに衰えはない。ライヴを見てみたかったなぁというのが聴き終えての感想だ。ただ、SWEETの"Teenage Rampage"のカバーは不要だった。SWEETの味も彼らの味も全く感じられない中途半端なノリなのだ。

クサレポイント

前作と本作はメジャー傘下でのリリースだったが、ホントならそこからステップアップするはずなのに失速して翌年にはバンドは解散してしまった。



OZ / Roll The Dice / 1991

解散してしまった・・・と思っていたらドラムスが再度バンドを復興。ということはあのおっさんはもうここにはいない。新たにキーボードが加わったサウンドもすっきりとした正統派メタル路線となり、あの荒削りなパワーやツインリードは封印されてしまった。メロディアスという点では過去のどのアルバムよりも良い点数をあげられるのだが、OZの名とこのジャケットでは逆効果だったのではなかろうか。

クサレポイント

OZが復活し、フィンランド人とスウェーデン人の混合バンドになったことなど少し話題になったものの結局はまた活動停止。キーボードはMERCURY FANGで活動中だ。元のベーシストとボーカルのおっさんとでバンドを再興させるという噂もあったけどそれも実現せずで再びOZは眠ってしまったままだ。