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GILGAMESJ / Take One / 1984

Page 20で紹介したRave-On Recordsのオムニバスに参加したオランダのバンド。オランダが誇るクサレなレーベルの中にあって、70年代のハードロックと80年代のパワーメタルとの真ん中に位置するような渋いハードロックを聞かせてくれる。パィーンと中低音の効いた生々しいレスポールのギターの音がこちらの魂をぐらぐらと揺さぶるのだ。NWOBHMにも影響を受けながらも、ギターから流れるメロディは間違いなく70年代のニオイがする。この音には完全降伏するしかないだろう。収録が全4曲と少ないのが残念なぐらいだが、"Daybreak"の味わいが絶品。
クサレポイント

もともとは1975年ごろから活動していたバンドだそうで、枯れた味わいもお手のものだっただろう。このあと1988年ごろまで活動を続けたらしい。



TOKYO BLADE / Night Of The Blade / 1985

Page 108に紹介したデビュー作に続く2ndアルバム。ここに至るまでにたくさんの12インチシングルを残していて集めるのが大変だ。さて、リードボーカルをVic Wrightにチェンジして、バンド名をあやかった日本でのデビューも果たした。NWOBHMで鍛えられた、日本人の琴線をくすぐるツインリードのメロディとパワーを十分に備えていたこのアルバムは、当時日本でも大いにウケた。時代的にはLAメタルが全盛なのだが、そんなことお構いなしに自分たちのメロディでガンガン押すところが魅力だった。メタル好きなら一度は耳にしているはずの、FMでエアプレイされまくっていた"Lightning Strike"、バンド随一の名曲"Night Of The Blade"など、今も昔も必携アルバム。ジャケットのイラストもいい感じだ。
クサレポイント

結果的に本作がピークになってしまったのが残念。次作はそりゃないだろうというようなゴリラジャケでテンションが急降下。以降、Andy Boultonのプロジェクト的なバンドになってしまった。



BOSS / Step On It / 1984

LAメタル全盛時に流行ったバンドなのでアメリカのバンドだと思われがちだが実はオーストラリアのバンドだ。実に骨太なメタルを聞かせる人たちで、本作から"Kick Ass"と"Dancin' Queen"がスマッシュヒットした。メロディアスながらズッシリとした音で、初期DEF LEPPARDやAC/DCがヘヴィーになった感じだ。ボーカルが巧く、聞いていて飽きがこない。本作のみで消えていったバンドで、一瞬だけ輝いた作品だが、今聞いても色あせていないのが素晴らしい。

クサレポイント

バンドはしばらくして解散してしまったが、ボーカリストとギタリストはB.B.STEALを結成。このバンドのデビュー作をプロデュースしたのはDEF LEPPARDのPhil Collenだった。



JAGUAR / Power Games / 1983

1981年と1982年にNWOBHM史に残るシングル曲を残したバンドのデビューアルバム。Neat Recordsというレーベルカラーと彼らのパワフルな音楽性が見事にマッチした作品で、これぞNWOBHMのオンパレード。ベースとドラムスの強引過ぎるバッキングが笑えるほど凄い。延々とリフをタレ流すギターもNWOBHM以外の何ものでもない音だ。ちなみに1998年に復刻されたCDはところどころ音が省かれているらしいので、レコードで是非どうぞ。

クサレポイント

オリジナルはギタリスト一人だけだが、バンドは復活して活動中。ホームページでマニアックな話がところどころ楽しめる。



JAGUAR / This Time / 1984

レコーディングは同じメンバーながらリリース前にドラムスが交代している。前作と比較するも何も、驚いたことにメロディックハードに大変身で、あの猪突猛進なNWOBHM直系のバカ正直なメタルサウンドはどこにも出てこない。時代に迎合した音なんだろうけど、JAGUARがこれをする必要もなかっただろう。もちろんマニアの間で賛否両論、というよりこれを受け入れたJAGUARマニアはいなかったんじゃなかろうか。メロディアスハードロックの一作品としては優れているとは思うのだが。

クサレポイント

アナログはRoadrunnerからリリースされたが、当時かその後ぐらいにどうやらCDもリリースされていたみたいだ。しかしこれがまたすんごいプレミアもののようですなぁ。CDにプレミア、っていうのもなぁ・・・。