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ESP / The Future Is Now / 1988

Metal Blade RecordsのコンピであるMetal Massacre VIIIにも顔を出していた正統派なメタル。とにかくこの、痒いところに楽勝に手が届くギターのリフは、この時代の専売特許ではなかろうか。そんなバッキングに乗っかるリードギターも派手なテクはないが、ツボを心得たメロディがニクい。RAINBOWが好きなんだろうなぁと思わずにいられない"Ninja"はオススメ。ニンジャァアアア〜ッ!と天にまで届かんばかりのハイトーンが強烈だ。

クサレポイント

メンバーがはっきりと分からないジャケットだが、バンドは残念ながらこれ一枚でシーンから消えてしまった。もう少し早くシーンに出てくれば、アンダーグラウンドなレベルでもそれなりの活動が続けられただろうことは、音を聞けば分かるのだ。




STS 8 MISSION / The Mystery Of Time / 1990

HELLOWEENの成功以降、「ジャーマンメタル」は、パワーと同時に、クサいメロディを主にギターが受け持つパターンが一気に増えて、雨後のタケノコ状態となった。このバンドもジャーマンメタルのひとくくりではあったが、他のバンドに比べてあのエゲつないドイツ臭さはやや薄い。スッキリとしていながらもパワーでは劣ることはない、少し毛色の違うバンドという印象だった。3連のリズムがNWOBHMからの流れを感じさせる"Mighty Call"が日本ではかなりの支持を受け、人気が高いバンドであり、CROMING ROSEとカップリングで来日公演も果たしている。

クサレポイント

そのライヴで印象に残ったのは他のパートがかすむくらいにギタリストのプレイが上手かったことだ。ボーカルは別のバンドへ移ったが、ギターは今頃どうしているんだろうねぇ。




GREG HOWE / / 1988

HOWE 兇離タリストのソロプロジェクト的な作品。彼は速弾きレーベルでもあるShrapnel Recordsのギタリストとしても有名な人だ。本作品はオールインスト曲、バックはBilly SheehanとAtma Anurという強力なメンバー。GregのギタープレイにはJazzのフィーリングがあちこちにまぶされており、ウェット感のある速弾きといった感じだ。ハードロックなアプローチとしては"Bad Racket"がオススメ。

クサレポイント

一聴で彼と分かるBilly Sheehanのベースは、全編に渡ってギターをも食わんとするこの音圧がエゲつなくカッコよろしい。



HOWE ll / High Gear / 1989

こちらはGregとAlのHowe兄弟が興したバンドで、Gregのギターを大々的にフューチャーしているが、速弾きをテーマをしたものではない。バンドとして良質でストレートなアメリカンハードロックを聞かせる場面があり、一方ではブルーズフィーリングあふれるグルーヴィなリズムは70年代のハードロックを想起させる場面もある。派手さはないが良いノリとウェット感のあるテクニカルなプレイが一体となった本作はすんなりと耳に入り、安心して聞けるのだ。メンバーのテクニック合戦のような"Ferocious"、Mike VarneyとJason Beckerがゲスト参加した"Party Favors"あたりがオススメ。

クサレポイント

ドラムスのJoe Nevoloは現在はSHADOW GALLERYで活躍中。Greg Howeもギタリストとしてあちこちでイイ仕事しています。