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USED RECORDS / S.T. / 1984

カナダ産のハードポップな作品。Walker Reevesがイニシアティブを取ったバンドで、産業ロックへの憧れが表れた音であり、プロダクションのチープさはさておいて、LOVERBOYをもっとソフトにしたような、明るく清く正しいメロディは印象に残るのだ。もとは1984年の音源のようだが、1994年にLong Island RecordsからリマスターでCD復刻されている。

クサレポイント

なによりも嬉しいのはバンド名だ。名づけの意味や意図はさっぱり分からないけど、こりゃ買うしかないだろうと思える名前なのである(笑)。




HERMETIC BROTHERHOOD / HB / 1991

このバンドにはボーカリストが存在しないので、オールインストの作品となっているが、ギタリストだけがギンギンに目立っているわけではなく、ボーカリストを加入させて歌わせれば十分にパワーメタルとして通用する出来なのである。なのにわざわざインストというスタイルをとるところがこのバンドのユニークなところであり、ある意味では唯一無比な人たちと言えるのではないだろうか。4人のメンバーのうち3人までが元OSTROGOTHのメンバーだということも実に興味深い。インストなのにOSTROGOTHのあの劇的な世界をこのバンドにも感じることが出来るのは実に凄いことなのだ。いやぁ、これはなかなかの名作、OSTOGOTHファンなら是非聞いて欲しい。カッコいいメタルってこういう音なんだろう。

クサレポイント

ベルギーのバンドなんだしOSTROGOTHつながりだからリリースは当然Mausoleum Recordsから。1990年代にレーベルが復活した時のリリースなのだ。




NOTORIOUS / S.T. / 1990

THE BYRON BANDでの活躍やソロミュージシャンとして名をはせたRobin GeorgeとDIAMOND HEADでNWOBHMの頂点を極めたSean Harrisとが出会い、結成されたバンド。となると音が楽しみなところだが、このツートーンなジャケットがその雰囲気を醸し出すとおり、少なくともNWOBHMの流れは全く感じられない。英国のバンドらしい湿り気はかろうじて残しているが、ラジオ局のオンエアにはもってこいの曲のオンパレードなのだ。Sean HarrisのボーカルはDIAMOND HEADの時とは違い、こんな風に普通に歌える人なんだと感じる。

クサレポイント

Sean Harrisはこの後に復活したDIAMOND HEADに復帰。器用貧乏なRobin Georgeは今もあちこちに顔を出してソロで活動中



MICHAEL LEE FIRKINS / S.T. / 1990

ソロギタリストのインスト曲を集めたアルバム。バックはJeff Pilson、James Kottakというプチ・豪華なメンバーだ。この時代の速弾きギタリストはShrapnel Recordsに買占められていたわけで、彼もまたこのレーベルの人だ。他の速弾きたちと違って、大いにエモーショナルな旋律を奏でるのが特徴的。機械的な速弾きとは一線を画している感がある。VAN HALENやJOURNEYが好きだったんだろうなぁと思わせるメロディは、ギターソロの中にも感じることができる。フィンガーピッキングを多用したプレイはビジュアル的にも魅力なのだ。

クサレポイント

ジャズやブルーズのセンスも感じさせるテクニックはお見事。のちのちまで活動を続けた。