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HOLLAND / Little Monsters / 1985

ボーカルのTom Hollandが中心となって結成されたバンド。彼の枯れてハスキーな声はカッコよくて耳に残る。本作ではラジオ局でよくかかっただろうなぁと思わせる典型的なアメリカンハードロックを聞かせるが、出来の良い曲と悪い曲との差が極端なところが少し残念。しかし"Love In On Time"や"Wake Up The Neighborhood"は聴いておく価値あり。ベースとドラムスのリズム隊は後にKevin Leeのバンドに加入している。

クサレポイント

ギタリストのMike Batioは、あの変形ギター好きの速弾きギタリストMichael Angeloその人なのだ。このHOLLANDでもすでに産業ロックらしからぬ(笑)速弾きを聞かせてくれている。彼はこの後Page179で紹介したNITROに加入してその名を知られることとなる。




BATON ROUGE / Lights Out On The Playground / 1991

聞きやすいアメリカンメロディックハード。派手さはまるでないが、なんともハートウォームな曲が多く、アルバムを通して聞くことに疲れを感じない作品。BGMとしてかけていても、じっくり聞きたくてかけていても、どちらにでも使える作品って実は良い作品なんだと言えるのではなかろうか。その代名詞のようなアルバムだ。Kelly Keelingのボーカルの、力の入れどころと抜きどころのバランスが絶妙。

クサレポイント

Kelly Keelingは後にJohn Sykes、John Norum、Michael Shenker、George Lynchといった名だたるギタリストたちの作品でそのノドを聞かせている。




LAW / S.T. / 1991

FREE〜BAD COMPANYのPaul RodgersとFACES〜THE WHOのKenney Jonesによる一作のみのプロジェクト的バンド。ブリティッシュロックの教科書のような人たちの作品なワケだが、Brian AdamsやPhil Collenのサポートを受けるなど、しっかりと若手との交流が図れているあたり、ミュージシャンシップの高さを伺わせる。時代に迎合したハネたテンポの曲もあって産業ロック色も感じるが、トータルで聞くと、"Stone"や"Best Of My Love"など、往年の渋くて巧いPaul節を堪能できる内容であり、改めて彼の声が聞くものの魂を揺さぶる力を持っていることを思い知るのだ。

クサレポイント

"Miss You In A Heartbeat"はDEF LEPPARDのPhil Collenの作品。このバンドのために書き下ろして、その後彼ら自身もプレコーディングした名バラードだ。



KING KOBRA / / 1988

「KING KOBRAといえば1stアルバムに尽きる」のはごもっともだが、当時のラスト作となった本作も忘れず聞いておきたい。Mark Freeがバンドを去ってレーベルもNew Renaissance Recordsに変わり、Carmine Appiceもさぞかしやる気を失くしてしまっただろうと思いきや、新規加入組のJohnny EdwardsとJeff Northrupがいい仕事をしていることと、Carmine Appice自らプロデューサーとして本作を取りまとめていることもあって、1stに勝らないながらもメロディに重点を置いた曲がずらりと並んでいて、なかなかの佳作である。"It's My Life"はWendy O. Williamsのソロアルバムからのカバー曲、元々はKISSのアウトテイクな曲なのだ。

クサレポイント

この後、Johnny EdwardsはLou Grammが去ったあとのFOREIGNERのボーカリストに抜擢された。Jeff Northrupは、あのステファニーのバンドのギタリストだった人で、現在も幅広く活動を続けている。