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CRASH ALLEY / Loud'n ' Ugly / 1993

ヘンテコなジャケットだが内容はなかなかのもの。初期METALLICAがNWOBHMに挑んだかのような音があるかと思えばノリノリなファンキーな音もあり、さらには泣き泣きのバラードもあったりしてかなりバラエティに富んでいるが散漫な印象を受けないのはメンバーの演奏力が長けているからだろう。ラストの"Floor It !"にそれが集約されており、ワウも多用したギターから流れるメロディには70年代のハードロックのテイストも感じられる。リフにしてもソロにしても、ギターの頑張りが本作の評価を高めていることは間違いない。

クサレポイント

爬虫類系ボーカルがネバっこくていいアジだしている。ややパワー不足は否めないので好き嫌いの分かれるところだろう。



TOVARISCHY / Чветной Сон / 1992

AVGUSTの名でソビエト連邦時代から活動を続けていたグループが改名しリリースしたアルバム。AVGUST時代のリメイクとTOVARISCHYとなってからの新録とで構成されており、日本のみの編集作品である。正直言ってロシアのHM/HRはあまりにも底なし沼なので、ハマると恐いために「良く分からない」ということにしているが、本作はやはりロシア様式美をそのまま音にしたかのような流麗なメロディはかなりツボを刺激してくれる。プログレがかったハードロックであり、ハードな曲でもクラシカルなクサいメロディが顔を出すのが嬉しい。"OpejI"がスパニッシュメタルのようで実にカッコよい。

クサレポイント

AVGUST時代にかなり良い曲も残している。現在はその名で活動を続けているようだが、ロシア語はさっぱり分かりません(^^ゞ。




ALIAS / S.T. / 1990

Page151で紹介したSHERIFFは1983年に発表した"When I'm With You"がバンド解散後の1989年に全米ナンバーワンとなる、運がいいのか悪いのか良く分からないバンドだったが、そのナンバーワンによってSHERIFFの再結成にも似たプランで結成されたのがALIASだった。結局SHERIFFのメンバーは、Page180で紹介したFROZEN GHOSTとこのALIASに分かれることになったが、元SHERIFFのボーカルとギターの2人に元HEARTのメンバーが加わったALIASのレベルは低いはずもなく、デビュー作とはいえ余裕の上質メロディアスハードな内容となっている。FROZEN GHOSTともどもオススメなバンド。Freddy Cusciの伸びやかなノドは逞しくも繊細、メロディの表現力が素晴らしい。"One More Chance"はボンジョヴィ路線だがちょっと似せすぎだろう(笑)。

クサレポイント

"More Than Words Can Say"はカナダのハードロックの中にあって名バラードの一つ。ステージ映えするような泣かせる曲だ。1991年になってバンドは解散、Freddyはソロ活動中