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RAMPAGE / Wings Of The Eagle / 1992

メンバーが7人もいる大所帯なドイツのメロディック・ハードなバンド。ボーカルの弱さが気にはなるけど、アメリカンハードっぽいウルウルなメロディは魅力的だ。ギターにしてもキーボードにしても、メロディ゛けっこう絡み合って痒いところにまで届いている。タイトルチューンは疾走曲かと思いきや、これが泣きのバラードなのだ。ツインリードで幕を開ける"Strike Back"、ハモンドが逞しさを盛り上げる"Rock You"がオススメ。

クサレポイント

1986年ごろから活動を続けていて、デビュー作となった本作でも7人とも相当オッサンなルックスだが、現在は女性を加えて活動中のようだ。。



PHANTOM BLUE / Built To Perform / 1993

アメコミ調のオチャラケたジャケットゆえに、内容を期待しないで聞くとガツンとやられる作品。美人揃いな女性が集まった5人組バンドの2ndアルバムだが、実に骨太い、硬派で正統なハードロックがみっちりと詰まった好作なのだ。逞しくコブシをまわす唱法のボーカル、伸びやかなツインリード、ずっしりと重厚なリズム隊などなど、演奏力の高さと相まって素晴らしい出来だ。アメリカ人がTHIN LIZZYをカバーするとロクな出来にならない、という先入観を覆してくれた"Bad Reputation"も強烈。

クサレポイント

現在も活動中だが、オリジナルメンバーはドラムスのLindaのみ。彼女はアイルランド人と日本人のハーフなんだそうだ。




INSIDE OUT / S.T. / 1993

ツインリード編成のアメリカのバンド。これまた良質なアメリカンハードロックを聞かせてくれる。憂いとバカ陽気さと直球ストレートさが絶妙に同居したサウンドは魅力的だ。ボーカルのJason Riekは伸びやかに歌い上げるタイプで聞きやすい声の持ち主。どの曲にももう一ひねりクセがあったら、話題になった作品だったと思う。1993年なのにこんな80年代な音を出しているなんて、嬉しいじゃないか!


クサレポイント

このあともう一枚アルバムを残して消息不明。いいバンドなのにもったいないねぇ。