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WINTERHAWK / Revival / 1982

イリノイ州の3人組、パワー、ガッツ、テクニックの三拍子揃ったハードロックを聞かせるニクい奴らだ。オープニングから止まることなくリズム隊とリードギターがひとかたまりとなってメロディを畳み掛ける曲展開は鳥肌もの。ひたすら汗が飛び散る音なのだ。9分以上に及ぶ"Free To Live"は、これでもかの泣きメロで攻める本作のハイライト。本作はいつでもレアアイテムの常連だが、カナダのMonster Recordsから復刻リリースされている。

クサレポイント
サウンド面でもギターのJordan Macarusがイニシアティブを取っているバンド。延々とメロディを奏でつつもハードでエッヂの効いたストラトサウンドを堪能できる名作なのだ。




WINTERHAWK / There And Back Again / 2002

2002年にMonster Recordsからリリースされたライブアルバムだが、音源は彼らのデビュー翌年である1978年のものが中心となっている。1stアルバムのリリースの4年も前にこれだけ熱のこもったライブを聞かせていたことがまず驚きだ。ドロくささ、荒削りさ、甲高いボーカル、泣きのメロディなどなど、カナダのバンドの雰囲気を持っていて、デビュー当時のRUSHやTRIUMPHをも想起させる。とにかく当時無名だったのが信じがたいカッコよさ。

クサレポイント

1stアルバムにも収録されている"Hammer And TYhe Axe"はそのタイトルももちろんのこと、NWOBHMが誇ったリフとメロディを感じさせる。シカゴのバンドなのに、カナディアンハードロックのドロくささと、ブリティッシュロックのもつ泣きのメロディのおいしいところを持つバンドとして記憶に留めたい人たちだ。




WINTERHAWK / Wind From The Sun / 1992

1992年のスタジオアルバムだが、半分はインスト曲であり、前編に渡ってスペイシーなプログレを展開し、メジャーキーも多用したりと、初期WINTERHAWKとは異なるサウンドにこれまた驚き。風貌もなんだかウリ・ロートみたいになっている。しかし時にツインリードとなるギターは、これでもかのツボ攻撃メロディの洪水で、その意味ではJordanのプレイは変わらずに素晴らしいといえる。じっくり聞いて納得の一枚。

クサレポイント

WINTERHAWKはJordanのバンドであり、歴代のメンバーが入れ替わり立ち代り、また戻ってくるという活動を続けているようだ。いまだ現役の渋いギタリスト、頑張って欲しい。