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GEISHA / Phantasmagoria / 1987

やっぱりこういう名のバンドっていたのよねぇ〜、って感じの「ゲイシャ」なのでありますが、メイクがかなり怪しげ。こんなんじ ゃ音のほうは期待できないなぁと思わせておいて、実は良質なメタルを聞かせてくれる。KING DIAMONDのメンバーとかかわりが深いという のも意外。なんでもCDはレアらしいがアナログなら簡単に見つかるので一度聞いてみよう。
クサレポイント

ジャケットのイラストによりますとリーダーはすんごいカッコしていますが、実物もやはりすんごいメイクであります(笑)。



DARK STAR / Real To Reel / 1987

1stアルバムに収められた悶絶の3連曲、"Lady Of Mars"でNWOBHMのヒーローとなったDARK STARであるが、バンドの歴史は古くデビ ュー作の時点でかなりのベテランだった。その1stアルバムリリース後にいったんバンドは解散、6年の歳月を経て再結成しリリースした のが本作だ。再結成したバンドに求められるのは過去の音であるが彼らはこれを拒否するかのようなアルバムをつくっただ。すなわち本作 はNWOBHMのニオイを全く感じさせない、アメリカンロックのようなハードポップな作品なのである。
クサレポイント

てなことでNWOBHMを期待した人達に総スカンをくらったアルバムではあるが、ベテランらしい落ち着いた演奏や、やはりブリテイッ シュな湿り気をあちこちに感じることが出来る点ではもう少し評価されても良いアルバムだったと思う。



CZAKAN / State Of Confusion / 1989

ドイツのバンドだが、メロディアス路線。いわゆるジャーマンメタルなクサクサなところはボーカルがラフなところぐらいでほ とんど感じられない。しかしながらフックの効いたキーボードとギターの絡みはまさにヨーロッパ大陸のバンドが出す音そのものだ。メロ ディック派に強くオススメ。

クサレポイント

この人たちもまた、何て読むんだろうねぇ、バンド名。分からないまま勝手に「クザカン」っていってましたが、実は「チャーカン 」が正しいようです。読めないっての!(^^ゞ



DIVINE RITE / First Rite / 1986

LAメタルだがチャラチャラしたところはなく、正統派なメロディックメタル。ただ曲がイマイチなのが残念なところで、そのへ んがDOKKENと比べ損なわれてしまった原因だろう。アルバムデザインもプロデュースもメジャー並だ。

クサレポイント

とは言うものの単にインパクトが足りないというだけで、良質なハードロックであることには間違いない。「RITE」って単語のつく バンドはイイものが多いですなぁ。



KARO / Heavy Birthday / 1988

こんなタイトルでこんなジャケットでドイツのバンドだけど内容はまるっきりアメリカン産業ロック、SURVIVORに似てるかもしれな い。デキは悪くないので、いい意味で裏切られた作品、といった感じ。Fergie Frederiksenがゲスト参加するなど、メロディック派は要チ ェックな作品。リードボーカルはDan Lucas、本作では本名の「Lutz Salzwedel」と表記されているが、彼は後に"Heart of America"のヒ ット作を生む人なのだ。

クサレポイント

KAROとはキーボーディストの名前。彼が中心となってバンドが結成されたようで、本作は唯一のアルバムだが、"Sister Sister"は シングルカットされスマッシュヒットとなった。



VIRGINIA WOLF / S.T. / 1986

ツェッペリンのボンゾの息子がドラマーとして在籍していたことで話題となったバンドだがリーダーはギタリスト。SURVIVORを チープにしたようなジャケットはともかく、こちらもまたブリティッシュな湿り気を帯びたメロディックアルバムに仕上がっている。プロ デュースはQUEENのRoger Taylorだ。

クサレポイント

リードボーカルのChris Ouseyは後にHEARTLANDを結成して成功を収めることになるが、そのHEARTLANDでこのVIRGINA WOLF時代の曲 をセルフカバーしている。自分の若いころに作った作品を後々にも演るのはやはりこのバンドが気に入っていたからなんだろう。