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48 CRASH / Some Like It Hot / 1990

ドイツのベテランハードロッカーのデビューアルバムだが、実はあの GRAVESTONEの改名バンドだ。ラスト作となった"Creating A Monster"から4年 、バンドはその名を捨て、音楽性を変えた。あのゴリ押しで悶絶ハイトーンの 剛速球メタルだった音は、リードボーカルにほんの少し面影を残す以外は微塵 も感じられない。バンド名を変えて正解なストレートなハードロックになって いて、ドイツ臭さは感じさせないのだ。もちろんハードロックアルバムとしての出 来栄えは良いほうで、メ ロディアス派にも受け入れられる内容だ。かつてGRAVESTONEだったということは知らないほうがいいのかもしれない。
クサレポイント

バンド名は何に由来するのかは知らないけど、SUZI QUATROの曲にこれと同じ ものがあった。懐かしいなぁ・・・。しかし、わかっていても、どうしてもこのバ ンド名を読むときには「よんじゅうはち くらっしゅ」と読んでしまう。「に ひゃくにじゅうぼると」と同じ理屈ですなぁ。「ふぉーてぃふぉー まぐなむ 」はちゃんと読めるのに(^^ゞ。



HEADHUNTER / S.T. / 1985

もちろんドイツのHEADHUNTERとは別のバンド。P24でも記事にしたスイスのハ ードブギーバンド、KILLERに在籍していたMany MaurerとBeat "Tiger" Kofmehlが結成したバンドで、アルバムはこの作品のみ。オープニング早々にSWEETの"Action"のカバー曲なのは意表をつかれる。音程ふらつくダミ声ハイト ーンはクサレに小馴れた耳には良い感じに響くが、リズムが少々もたり気味なのが気になる。曲そのものはカッコ良く、JUDAS PRIESTからの影響も伺える内容だ。
クサレポイント

で、リードボーカルのPeter TannerとMany Maurerは、自分たちのバンド名にもしたぐらいだからきっと憧れていたであろうKROKUSに晴れて加入した。Beat "Tiger" Kofmehlも「スイスのBON JOVI」と言われたCHINAへ加入し、それぞれ のキャリアを続けていった。



PURGATORY / Tied To The Trax / 1986

名前からしてIRON MAIDENが好きなんだろうけど、確かにその影響を感じる音 ではある。他にはJUDAS PRIESTも好きなんです、と言っているようにも聞こえ る。曲もかなり良質なメタルで、メンバーが額に汗して演奏しているのが目に 浮かぶ。しかし、ポーカルがヒドすぎるのために、どのバンドに似ている、な んて言う気は失せてしまうのだ。ボーカルがもっと歌える人なら、これだけの 正統派パワーメタルだからもっと多くの人の支持を得ただろうに。まあ、それ を甘受できるかどうかがこのバンドを愛せるかどうかの分かれ目ではあ る。"Deep Into The Red"は"Aces High"をJUDAS PRIESTがカバーしたような感 じの曲。

クサレポイント

たしかあのメタル雑誌には「W.A.S.P.のブラッキーを何度か踏み潰したような 顔のジャケット」と紹介されていたが、それに関しては賛成だ(^^ゞ。



RESTLESS / Heartattack / 1984

これがホンモノのジャーマンメタルだ! GRAVESTONE、TYRAN PACEといったバ ンドに肩を並べるバンドであったが、その中でもずば抜けてカッコ良かった( と思っている)のがこのRESTLESSだ。バンド名がこれだから音もACCEPTになっ てしまうのは当然なのだが、ボーカルの「受け入れられるオンチ」な声質はク セになる。"Fire Train"と"You Are The Sunshine"はいつかウチのバンドでカ バーしてみたい(笑)。

クサレポイント

実は下の2ndアルバムで初めて彼らを知ったので、こちらのデビュー作は後追 いなのだが、変わらぬパワーにトリ肌を立てたものだ。



RESTLESS / We Rock The Nation / 1985

これもホンモノのジャーマンメタルだ! てことで、このアルバムに勝るジャ ーマンメタルは(あ、ACCEPTは別格です(^^ゞ)ない! と断言してしまおう 。リリース当時、すぐに入手してから半年ほどは通学時はこれしか聞いていな かった。もうギターソロまで歌えてしまう。とにかくアルバムを通して聞いて もテンションがさがらないのが凄い。

クサレポイント

てことでジャケットもカンペキだし、捨て曲なし! とりわけ"Breakin' Out"、 "Metal Chains"が強烈。