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SIFON / 100 Hrichu / 1991

シフォンといえばケーキだがチェコではこのバンドのことだ・・・あ、綴りが違うか。メインストリームな音を出そうとしてボンジョヴィみたいになってしまった一曲目はともかく、基本はメロディックながらも時折聞こえるラニングワイルド的ギタメロや説明不要の親父声はマニアの魂をゆさぶるだろう。どこからか借りて来たようなメロが多いながらもそれらを自己解釈してバンドの音にしているのはご立派。

クサレポイント

チェコ語ってスペイン語ほど巻き舌でなく、でたらめなカタカナで歌っているような感じで聞いていて楽しいですなぁ。



LADISLAV KRIZEK / Zlatej Chlapec / 1991

Page42にレビューしたKREYSONのリードボーカリストのソロアルバム。んが、あのクサクサな路線ではなく、メインストリームなハードロック路線。何曲かは軽めのストレートロックなので全編素晴らしいというワケではないが、それでも中期SINNERのような"Nech mě snít"をはじめ、80年代のHM/HRを聞かせてくれる曲が多い。てことでいろいろなタイプの曲でも歌えてしまうこの人はやはり巧いボーカリストだ。メロディック派は必須。

クサレポイント

ソロアルバムとはいってもこのあと2ndアルバムを製作する第二期KRAYSONのフルメンバー(MOTORBANDのDaniel Hafstein が加入している)がバックで演奏しているので、別の形のKREYSONだといえるだろう。



GUITAR PETE'S AXE ATTACK / Dead Soldier's Revenge / 1985

「ギター・ピート」さんがAXE ATTACKという名のバンドと一緒になって作られたアルバム、ということらしい。しかし、強いリーダーシップが発揮されていて、メンバーをわざわざ分けて表記してあるし、写真の扱いがこんなにも違う(^^ゞ そういえばルックスも若いころのインギーに似ているかも。「ギター・ピート」さんことPete BrasinoはNY出身のさすらいのギタリスト、このころはNYに戻っていてメタルでひともうけを考えたようだ。音はMOTORHEADタイプの猪突猛進型、ボーカルだって男くさいダミ声ながらリッチーフレイバー爆発のメロディックなリードギターが全編に流れるという面白い作品だ。

クサレポイント

とにかくこれでもかというぐらいギターを弾きまくっている。ストラトキャスターの乾いた音のバッキングとリードが終始タレ流されるのは聞いていて爽快な気分になれてしまうぐらいだ。"Road Warrior"、"Satan's Twister"などの曲がとくにオススメ。



GUITAR PETE'S AXE ATTACK / Nitemare / 1986

こんどはちゃんとメンバーショット撮るからさぁもう一枚作っちゃおうか、でリリースの2ndアルバム。、相変わらずギターが目立つアルバムではあるが少し元気がない。バンドとしても前作のMOTORHEADぶりが少しおとなしくなってしまって、なんだかつまらない普通のメタルになってしまった。"Leather,Lace,'n Stud"とか"Stand'n Fight"など、タイトルはイイんだけどなぁ。前作の勢いをそのまま残した"Klimaxx"と"Rockin Rollin Thunder"の2曲がオススメ。意外にもにGary Mooreになってしまっているバラード"Burning Hearts"も聞き逃すな。

クサレポイント

Pete Brasinoはこのアルバム以降はメタルのフィールドから去り、いまではブルーズロックの人として成功を収めている。ギターヒーローでこのセンを行く人って多いのねぇ。



KLAXON / S.T. / 1985

リードボーカルが女性でほとんどの曲がフランス語でうたわれているが、リキまず優雅に歌っているのでオシャレなアメリカンロックの作品ように聞こえる。バックは見た目以上にメロディック路線、伸びやかにリードを弾くギターにはかなり好感が持てるしFOREIGNERを想起させるキーボードの味付けも素晴らしいが、時折思い出したように出てくるサックスにはひっくり返るだろう。

クサレポイント

てことで聞き終えて思い浮かべたのはテリー・デザリオの声に似てたな、てことだ。このテのアメリカンロックが好きな方にはオススメだ。ときにはこんなロックもきいて心を休めたいもんです。