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EXPORT / S.T. / 1981

ビートルスと同郷のリヴァプール出身のバンド。NWOBHMの時期に活動していたのでそのカテゴリーに入れられてしまうのは仕方ないが、NWOBHMの枠に収まらずにワールドワイドな活動を視野に入れていたバンドであった。良質でメロディアスなサウンドがそれを物語っている。ギタリストでリーダーのStave Morrisの荒削りながらダイヤの原石のような才能が散りばめられた名盤。
クサレポイント

Stave Morrisは後にIan Gillanのバンドに加入し、今ではHEARTLANDでご活躍中。このEXPORTは彼の最初の音楽キャリアなのだ。



EXPORT / Contraband / 1984

NWOBHMの枠を飛び越えることはこの2ndアルバムリリースで達成できた。アメリカのEpic Recordsからのリリースの本作は当然ながらアメリカンロックを意識したサウンドプロデュースが印象的なアルバムだ。80年代ハードロックの枯れた味わいを堪能できる"Spotlight"はStave Morrisのセンスの良さが分かる曲だ。
クサレポイント

アメリカのリスナー向けにこんなシートが用意されていた。ヒゲ男のStave Morrisは30歳のはずだがもっとオジサンに見えますなぁ。



EXPORT / Living In The Fear Of The Private Eye / 1986

不動のメンバーで製作された3rdアルバムは彼らのラスト作品となってしまった。というのもレコード会社のサポートがなかったらしい。さて音のほうだが、すっかりアメリカン産業ロックのようになってしまっている。もちろん余裕の演奏ぶりなので高いレベルの作品には違いないのだが、1stアルバムのころのようにメタルを少なからず意識したサウンドとは違っている。

クサレポイント

数曲のクレジットに"M.Bacon"とあるのはMax Baconのことだろうか。また、"Can't Say No"は元NUTZだった英国のRAGEのために1983年に作った曲だが本作でセルフカバーしている。



WARNING / S.T. / 1981

フランスの5人組バンド。ボーカルのハイトーンがかなり印象的だが実は2人いるリードギターが一番頑張っている。70年代のハードロックスタイルを軽く引きずりながらもるメディアス路線でオリジナリティを確立させようとしている姿勢は評価に値する。曲のあちこちにヒネリがあって工夫の跡が伺えるのだ。こういうバンドにもっと頑張って80年代を引っ張って行って欲しかったもんです。

クサレポイント

珍しいことにベーシストが左利きだ。見た感じとても違和感を感じるが、ライヴなど見てみたかった。



WARNING / S.T. / 1982

前作がフランス国内でかなりのセールスを記録したお陰で2ndアルバムである本作はワールドワイドなリリースが実現した。前作に比べよりハード&ヘヴィになったサウンドは「これはヨーロッパ大陸からヘヴィ・メタルを愛するキッズたちに向けられた、重大なる警告である。」というオビの文句もあながちウソでないかなと思わせる。ツインリードに磨きがかかっているのも嬉しい。全曲フランス語ながらもプロデューサーにディーター・ダークスを迎えたのも成功した原因だろう。

クサレポイント

しかし理解できないのは、本作も前作もタイトルがセルフタイトルだということだ。カタログなどで購入の際は注意しないとややこしくていけない。



WARNING / Metamorphose / 1984

メタルモフォセス、というタイトルのアルバムにはハズレがない、てなことを感じる作品でもありますが、残念なことにリードボーカルが交代していてちょっと残念。その分ギタリストがかなり頑張って弾きまくっているのが痛々しいぐらい。けれど、レコーディング中に何かあったのか、ツインリードな音ながらもメンバーとしてクレジットされたギタリストは一人になってしまっている。

クサレポイント

1stアルバムがまともなハードロックだったのに3rdアルバムではけっこうクサレなメタルになっているのって珍しいと思う(^^ゞ ライヴでDEEP PURPLEの曲をカバーしてたのはこの頃だったように思う。