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V.A. / California's Best Metal / 1985

たいそうなアルバムなタイトル、リリースがNew Renaissance Recordsから、ということだけで聞く前からワクワクしてしまうオムニバス。そうそうたるメンバーのアルバムであることでもお分かりのように、これがベストならカリフォルニアはえらいことになるという内容 だ。「ベスト・クサレ」なら納得。録音は悪く、音量も低いが各バンドの熱意は伝わってくる。リキみ過ぎて悲しくなるほど空回りしてい るのも感じられるのだが、そういうスピリットがこの時代のメタルを支えていたはずだ、と勝手解釈でオススメの一枚。いや、でもホントいい具合にクサった曲が多い。収録は

HELLION The Hand
DIVINE RITE Animal
PALACE OF OBIVION Trial By Fire
SYREN Danger
NIGHTSTALKER She's Got The Power
SIXTY-NINE Tearin' My Heart
RUBY SLIPPERS Mon Cheri
V.V.S.I. Last In Line
ASSASIN All Your Needs
KNIGHTMARE ll Executioner
SAVAGE GRACE Betrayer
NO SUGAR Rock N' Rule The Nation



クサレポイント

中にはSAVAGE GRACEの"Betrayer"なんて名曲もあったりする。スタート時点ではみんな一緒だった、って証ですなこりゃ。



V.A. / Rock Of Sweden Volume 1 / 1989

その名のとおり、80年代末のスウェディッシュ・メタルのオムニバス。北欧だからって全てがいいわけではなくて、ここにも甘ったるくて眠気を誘うハードロックも収録されているが、そんな中にあるからこそ余計に光を放つ曲が3曲、TRAZYとJONAS HANSSON、SILVER MOUNTAIN。JONAS HANSSONとSILVER MOUNTAINは自らの作品でそのクサさは証明済みだが、TRAZYもまたこれぞ北欧メタルの旋律といわんばかりの涙腺攻撃なメロディが強烈だ。この曲のためだけにこのアルバムがあるといっても過言ではないだろう。数年前まで通販で買えたようだけど、今はどうなってるんだろう。収録曲は

FIRST CENTURY War Is War
TRAZY See The Light
BABY BLUE Always Blue
ESPINOZA Without You
EYES Rain Of Tears
JONAS HANSSON Strarovarius
PRIME TOUCH Crank Of The Light
SQUEALER Roads To Nowhere
HEARTLINE Two Hearts
PRIDE Over Again
SILVER MOUNTAIN Paradise Smile



クサレポイント

ちなみにジャケットの女性はピンクレディーのミーちゃんではありません・・・のだが、いつもそう見えてしまいますなぁ。



V.A. / Metal Race / 1986

どうやら全てベルギーのバンドのオムニバス。ライヴ録音になっているため音、バランスともに大変聞きづらいところがセールスポイントか(笑)。CYCLONEはもうどうしようもないオヤジスラッシュ。IRON GREYはアイデアがテクニックより多すぎて曲に仕上げ切れなかったのがヒシヒシつたわる涙の正統派、EXPLORERはCROSSFIREに似すぎている絶叫スラッシュ、LIGHTNING FIREは代わりに歌ってやろうかと思う くらい歌えなさ過ぎるボーカルは「聞いてネタになった、得したな」と気分にさせてくれるスラッシュ。収録は

CYCLONE Incest Love
CYCLONE Long To Hell
IRON GREY Key To Freedom
IRON GREY Werewolf's Attack
EXPLORER Hangin' On A Rope
EXPLORER Hell Death
LIGHTNING FIRE Atomic War
LIGHTNING FIRE Anti Christ



クサレポイント

でIRON GREYが一番聞けた。何度も聞いて(何度も!)熱いメタル魂を感じるとき、このオムニバスの存在価値が見出せるのだ。



ATOMGODS / Wow ! / 1988

HAWKWINDのオリジナルメンバーだったNik Turnerが結成したINNER CITY UNITのギタリスト兼ボーカル、Judge TrevことTrev Toms(またはThomas)が結成したバンド。デビュー当時のメンバーはベースがHiro Sasaki(日本人のようだ)、ドラムスがGinger Bakerの息子である Kofi Bakerであった。元々INNER CITY UNIT(ひいてはHAWKWINDも)がハードロックでもパンクでもニューウェーヴでもプログレでもない音 楽性だったのに対してこちらはドラムスなどに若干ハードロックのアプローチが感じられるが、身に付いた音楽性は変わらないのか、ギタ ーやボーカルスタイルはHAWKWINDの真似事のような音になっているように思う。

クサレポイント

てことで、音よりもこの陳腐なジャケットが印象的なアルバムになってしまった。



ATOMGOD / History Re-Written / 1991

Trev Tomsはメンバーを一新しバンド名をマイナーチェンジして2ndアルバムをリリース。彼の元に集まったのは元FASTWAYのSteve Clarke、 元TANKのAlgy Ward、Jack Bruceと活動していたBill Leisegangといった人たち。このメンバーで分かるように本作は前作と違い、恐ろしくパワーアップしてかなりメタルな音になった。英国のバンドらしい湿り気のある音でありながらコンセプトにのっとった大作志向の音であり、時にはドゥームであり時にはスラッシュであったりと、かなり好き放題やっている感じだ。

クサレポイント

てことで本作はジャケットのナイスなところと共にメタルマニアにもそれなりに知られた作品であるが、このバンドはAlgy Wardのバンド、という紹介のされ方はちょっと違うかなという感じだ。