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SILVERWING / Alive And Kicking / 1983

NWOBHMにカテゴライズされているが、実はスカスカのグラムロック。Page58のPET HATEの前身バンドでもある。メロデイが単純でポップ、リズムに重量感がない、歌声に力がない、といったところはスレージーなこのテのロックの象徴でもあるのだが、彼らはそれでも英国のバンドだけあって、ハッ!とする哀メロを隠し持っているバンドでもある。"Teenage Love Affair"などでそれが聞けるので一度は聞いてみよう。A面がスタジオテイク、B面がライヴテイクというのは面白いアイデアではある。"Adolescent Sex"はJAPANのカバー曲。
クサレポイント

しかし一番印象に残るのはこの ジャケット だろう。左端の人、目がイッてる(^^ゞ。せっかくのアルバムなのにマジなのか!? 裏ジャケが さらにこれ なので脱力感満点だ。



OBSESSION / Marshall Law / 1984

4曲入りのミニアルバム。彼らのデビュー作なのだが、不器用なまでにストレートなパワーをみせつける欧州傾倒型のアメリカンメタルだったことが分かる。そもそもMetal Blade Recordsからのリリースだったことがそうなる運命なのだ。この後は少しずつ洗練されたメタルへと変化していくが、個人的には本作が一番のお気に入り。
クサレポイント

リードボーカルは後にイングベーやLOUDNESSのフロントマンとなるMike Vescera。彼の横で不安げに「俺たち、これでいいのかなぁ」と 思案にくれるヒゲ男 が印象的。



HANOVER / Hungry Eyes / 1985

もともとHANOVER FISTと名乗っていたバンドでアルバムリリースのためにHANOVERと改名。しかしカナダでは今でもHANOVER FISTで名が通っているらしい。音は典型的なカナディアンメタルで、LOVERBOY、KIM MITCHELといった人たちを想起させる音だ。メインストリームな、コマーシャルな音。しかしLAメタルではない、どこかもっと堂々としたハードロックなのだ。 ドラムスのMike Terranaはその後RAGEやYngwieさんのバンドなどなどで活躍し、ソロでもテクニカルドラマーとしてアルバムを出している。

クサレポイント

タイトルはクサレだが実は正統派メタル路線で男くさいボーカルの声質と歌いまわしがカッコよい"Metal Of The Night"や"High Speed Roller"がオススメ。



BERNIE TORME / Electric Gypsies / 1984

今も昔も英国のハードロックを語ると彼の名前は一度ならず出てくるので重要人物であることは分かっているのだが、昔から好きになりきれないアーティストでもある。純粋なメタルでもなければ完全なパンク・ニューウェーヴサイドの人でもなくて、判断に困ったから、というのがその理由だ。パンク畑の人だったのにIan Gillanと合体したりRandy Rhoadsの後釜に抜擢されかけたり、NWOBHMのバンドメンバーたちとグループを作ったりと、メタルサイドからも無視できない存在だった。ということはこの時代、一番オリジナリティのあったアーティストは実は彼だったんだろうか、という気がしないでもない。

クサレポイント

おっとっと、レビューが二の次になってしまったが、日本盤のリリースがあったように日本でもそこそこ人気のあった人だった。メタルでもなければけだるいロックンロールでもない不思議な作品。ドラムスのFrank MoonはDEF LEPPARDやPRAYING MANTISといった人たちとかかわりがありながら表にその名を表さない、裏NWOBHMの名ドラマーだ。



ROCK GODDESS / Hell Hath No Fury / 1983

ゴリゴリストレートだったデビュー作に比べてスッキリとした音になった。コーラスも多用しところどころメロディアスでもある。プロデュースはChris Tsangaridesなのでなるほどなのだ。女の子3人のバンドで、GIRLSCHOOLと比べられたりしてた。レディングにも登場したという輝かしい歴史を持つバンド。

クサレポイント

ボーカルに関してはよく頑張っててかなりワイルドな声質、GIRLSCHOOLといい勝負だった。対抗馬と言われながら消えていったのはギタリストの才能の違いのせいだろう。不器用な「女神」たちではあったが、愛すべきバンドだった。