Glow / So hot !!!...So what ?!! (limited edition) / 1999

 
 
1.  Freedom (Veidal)
2.  Out Of Frames (Veidel/Dybsand)
3.  She Doesn't (Veidal)
4.  King Of Nothing (Dybsand)
5.  Come Tommorow (Veidal/ Dybsand)
6.  Time (Veidal/Dybsand)
7.  No One To Blame (Veidal)
8.  Flashboy (Veidal/Sunde)
9.  Into The Blue (Veidal/Graasvoll)
10.  Pity Town (Veidal/Dybsand)
11.  Walk Through Walls (Veidal)
12.  Sound Of Her Thoughts (Dybsand)
13.  (No Credit)
 


 GlowはTorbjornとSven Kaareとが立ち上げた新しいバンド。結成以降、10年以上活動を続けている。

 この、最初のレコーディング作でもある本作は、Blind Orphansとは違う系統の音楽である。この、デモ用となった作品は正式にはリリースされていないが、音源として紹介しておく。
 本作は(わざわざ私向けに体裁を整えてくれたこのブックレットは、世界に一つしかない!)は70年〜80年初期の、ブリティッシュロックスピリットを持ち合わせた聞き易いロックになっていた。また、全体のトーンはBlues Rockの雰囲気も漂わせている。

 曲は主にVeidalとTorbjornの手によるものだが、やはりTorbjornの曲はどこかしらメロディに叙情性を含んでおり、ヨーロッパのバンド独特の、哀愁に満ちた仕上がりになっている。

 Sven Kaareのボーカルスタイルは、Blind Orphans時の力んだ唱法ではなく、トーンをややおさえた、ゆったりとした歌い方となっている。これはやはりこのバンドの音楽性に合わせてこのスタイルを取ったのであろう。

 アルバムを通して感じたのは、「U2がブルーズロックに取り組んだ」ような印象である。



Glow / Flipside Of Reality / 2003

 
1.  Push (Dybsand)
2.  So Alive (Sunde/Veidal/Dybsand/Ytterdal)
3.  Close Your Eyes (Veidal/Dybsand/Sunde)
4.  Jealousy (Caressing Me) (Dybsand)
5.  Look Away (Veidal/Dybsand/Ytterdal)
6.  Masters Of The Universe (Veidal)
7.  See The Light (Veidal/Dybsand)
8.  Blue Street (Blues Treat) (Veidal)
9.  Insomnia (Dybsand)
10.  Living On Borrowed Time (Dybsand)
11.  Live Forever (Veidal)
12.  Too Far Gone (Veidal/Dybsand)

 


 Blind Orphans、Glowと活動を続けて以来の念願だったオフィシャルなCDアルバムのリリースを果たしたGlowのデビュー作。自主製作レーベルであるGlowsong Recordsで制作した作品をフランスのMuseaのハードロックレーベルであるBrenneus Musicから2003年9月にリリースした。

 幻の作品である「So hot.....」に比べてハードロックよりのアプローチがとられている曲がある。オープニングの"Push"は70年代型の様式美リフとキーボードが妖しい雰囲気を醸し出している名曲だといえよう。やはりBlind Orphansの影をこの曲以外に見ることはないが、円熟味を感じられる大人のハードロック、といった味わいのある作品だ。

 アルバムタイトルは"Basement Symphonies" "Meltdown to Pole Position" "Basement Element" "Deep Down Deep"などが候補だった。


 


Glow / Tales Of Prodical Sons / 2008
 


1. Missing That Last Final Screw
2. So The Story Goes
3. De Ville In Disguise
4. Winter song
5. All I Know
6. Tales Of A Prodigal Son
7. The Mission
8. What Tommow Brings
9. Pieces Of My Life
10.We All Look Down
 


 Flipside Of Realityに続く2ndアルバム。 5年間のインターバルを置いたが、よりパワフルになり、ハードロック然とした部分と、妖しげなプログレ色のあるミドルテンポとがうまく絡み合い、とてもスケールの大きな音楽に仕上がった。彼らの根底に、Blind Orphansのメロディーが脈々と流れ続けている事を確信できる素晴らしいアルバムだ。

 Torbjornのドラムプレイは、メリハリの効いたリズムの中に、さりげない手数の多さを伺える。特に絶妙のタム回しはブラオーでも何度も耳にしたものであり、Glowにおいてもそのプレイに磨きがかかっているのが良く分かる。Sven Kaareのボーカルもイアン・ギランやピーター・ガブリエルといった人たちに似ている、と言われるとおり、パワフルさに翳りを見せない。本作はヨーロッパにおいても良い反応を得ている。
 
 この後、2009年10月にはJorn Landeのバンド、Jornのサポートを努めるなど、彼らは精力的にライブをこなしている。