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BROOKLYN BRATS / S.T. / 1985 5曲入りのミニアルバムでご覧のとおりピクチャーディスクになっている。元は自主製作盤だが後にIron Worksからもリリースされたようだ。1曲目はこの時代のアメリカンメタル、「俺たちはロックに生きているんだ!」という感じノリそのままの曲。イヤミなく好感がもてるが残りは捨て曲。この1曲目だけでこのバンドは十分だと思う。ボーカルは意外と歌える人だ。 クサレポイント プロモーション要素からか、A面とB面と、おなじ5曲が収録されている。裏面はこんなデザインなのでどうせ聞くならA面は目がチカチカしてしまうので裏面でプレイしたほうがいいかも。 |
MALTESE FALCON / Metal Rush / 1984 まず1曲目が3連のパワーメタルである点で合格だ。この「3連」のメタルに日本人は特に弱い。「3連」とは1拍を3分割するリズムなのだが、たとえばUFOの"Doctor Doctor"やLIMELIGHTの"Ashes To Ashes"みたいなリズムのことだ。で、このMALTESE FALCONには1曲目のほかにも3連があちこちに出てくるから嬉しい。TROJAN(UK)あたりがお気に入りなパワーメタルマニアには買いなアルバムだ。ベーシストは後にKING DIAMONDに加入。 クサレポイント 疾走系の曲、"Rebellion"はこのアルバムでもハイライトな曲だが、歌メロが一瞬RUNNING WILDの"Raise Your Fist"に聞こえてしまうのは自分自身に苦笑ものだ(笑)。 |
MILLENNIUM / S.T. / 1984 NWOBHM期において"Pure Overkill"、"Roksnax"、"Roxcalibur"というウルトラ名盤なオムニバスを残したGuarianからのリリース。NWOBHMのバンドとして実に正統な音楽を展開している。2本のギターが涙腺を刺激する"The Traveler"は聞いておかなければならない名曲だ! クサレポイント このGuardianレーベル、オムニバスアルバムはそこそこ良い内容を誇っていたが、アーティストアルバムとなるとこのMillenniumとかSpartan Warriorぐらいのもの。素晴らしいアーティストだけどやっぱりなんだか地味なのだ。 |
BACKWATER / Revelation / 1984 ギターがメインボーカルを兼ねる3人組。いやもうVenomが好きなんだろうなぁ。かなりスラッシーなバンドだがこの時代なのでギターはそんなにゴリゴリでもないのだ。ボーカルの音のハズし方もツボを得ている。ベースには軽くディストーションがかかっているからますますVenomっぽく聞こえる。"Dirty Pigs"とか"Rock Hard"とか"The Black Knight And The Holy Sword"なんて見ただけで嬉しくなる曲名がいっぱい。 クサレポイント 全曲を通して言えるのはギタリストとベーシストが交代でボーカルをとっているけどどちらも音痴なこと(笑)。ひとりは痩せたレミーのような声だし、もう一人は声に表情がなくってパンキッシュだ。しかし、語り口調で歌われる"Witchchaser"は音痴でも通用する曲だから一番印象的だった。 |
BACKWATER / Final Strike / 1986 前作よりも重量感が増した音は、Venomというよりももっと正統派スラッシュなバンドを想像させる。ボーカルの音痴ぶりは相変わらずだか、ギターがブ厚くなったせいだろうか。個人的にもこちらのアルバムの方があらゆる点で上だ。1曲目の"Backwater"とラストの"Backwater Part 2"は2作目にしてやっと収録されたバンドアンセムだ。ライナーノーツの写真からも、少しばかり彼らがメジャーっぽくなったことが分かるだろう。 クサレポイント しかしボーカルは半端じゃなくヒドい。ボーカルを兼ねたギタリストはこんな人だが、Venomのギタリスト、Mantasに似てるのには驚いた! |