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AZUZENA / Romperas Su Corazon (EP) / 1989

スペインのHMでは個人的に一番お気に入りのSANTAのリードボーカリスト、AZUCENA嬢は、SANTA解散後にAZUZENAと名前の 綴りを変えてソロアルバムを2枚残した。しかしその一枚目のアルバム1988年の"La Estrella Del Rock"では何を トチ狂ったのか、ディスコポップな音楽に転向してしまったのだが、翌年リリースの"Liberacion" では見事にHM/HRにカムバック。で、この二枚目のソロアルバムを未入手なので全体のトーンはわからないものの、 何とか見つけられた、そこからカットされたシングル盤がこれだ。いやぁ、ジャケット写真だけで もうイッてしまうでしょう(笑)。ハードブギーなノリが素晴らしい曲だし、彼女の迫力あるボーカル も光っている。B面の"Super Star"だって、ザグサクと切り刻むファストなリズムギターとファズを効かせすぎた リードギターとのコントラストがなんとも胸に痛いクサレな曲だ。

クサレポイント

しかし、"La Estrella Del Rock"ではどうしてディスコミュージックにハートを売ってしまったのだろう。 そこからのシングル盤のジャケットは別人のようにカワいくて個人的には大好きなのだが。結局どちらの 路線でもチャートを賑わせることがなかったようで、その後引退してしまったらしい。残念・・・。



T.N.T. / Deflorator / 1984

言うまでもないのだが、ノルウェーのTNTとは別のバンド。実にノリのいいバンドだ。タテノリ系の曲でもザクザクと小気味よくリズムを切り出すギターは、こんな風 にカッコよく決めてくれれば曲自体引き立つというお手本となるだろう。しかしそれもそのはず、オリジナル の2人のギタリストのほかにゲストギタリストとしてHermann Frankの名があがっている。彼はこの時期、ACCEPTを脱退 (これも半ばヘルプな立場だったけど)、HAZZARDやSINNERのメンバーと親交を深めていたと思われるが、あちこちで名前 を見かけるので頼まれたら断れない、お人よしな人なのかも知れない。

クサレポイント

"Friday Is Payday"という必殺スピードチューンが特にオススメだ。「金曜日は給料日だぜぇ〜、俺にとっちゃ、イカした 日だぜぇ〜」みたいなことを美しげなコーラスをバックに叫ぶボーカリストは凄い(笑)。



TORA! TORA! / Made In America / 1982

ややっこしいが、アメリカ・メンフィス出身のTORA TORAとは別のバンド。こちらのは名前にビックリマークが入っている。 ルックスだってアメリカのとは違い、ヒゲにシジィに、とクサレ丸出しだ。音はやや軽めの70'sアメリカンハードロック調。 ひょうひょうと軽めに唄うボーカルのせいでそう感じるのだろう。スティクスからキーボードとプログレ色を排除したような感じだ。 ギターはタイトにまとまったイイ音を出している。

クサレポイント

しかしこのジャケットデザインもなんだかなぁ・・。名前は日本名だけどタイトルや音楽はアメリカンだし、音とは全く関係ないし。



CRISIS / Armed To The Teeth / 1984

思い入れの凄い正統派メタルだ。本人たちは大真面目で真のメタルを追求しているにちがいない。練りに練った複雑な展開、ユニゾンを多用し、めまぐるしくリズムチェンジをくりかえすギター。案の定、全曲ギタリストの手によるものだ。みんな音の悪さには 目をつぶってくれなかったのか、このアルバムが成功を収めたということは聞いていないが、個人的には実はこんなヤツらは大好きなのだ(笑)。ギタリストはもう、曲のアイデアが溢れて溢れて、仕方なかったんだろうなぁ。

クサレポイント

うう、いくら聞いて欲しいからって、ウチのアルバムには何故か同じレコードが2枚入ってた !



ROYAL AIR FORCE / RAF / 1985

SWEET SAVAGEのRaymond Hailerに似た声質のボーカルのおかげでなんとなくSWEET SAVAGEっぽく聞こえるが、あそこまで弾きまくる ギタリストがいるわけではない。けれど疾走系にしてもミドル系にしても、曲そのものは悪くないので正統派メタルとしては十分 合格ではないだろうか。

クサレポイント

このアルバムはあのフランスの迷門レーベル、AXE KILLER RECORDSからのリリース。この名を聞いただけですすんで聞く人と全く聞く気も起こらないという人とに別れてしまう素晴らしいレーベルだが、どちらの人にもこの作品はオススメできる。



TUBLATANKA / S.T. / 1985

チェコの若者3人のバンドのデビュー作。全曲チェコ語なので何を唄っているのか全く分からない(笑)。けど、言葉の端々がなんとなく日本語に聞こえるのはチェコ語の特性なのか!?と思えることは勉強になる。音は軽めのハードロック。ギターはジャケットの男が持っているとおり、ストラト丸出しの音だ。

クサレポイント

中にはポップな曲もあるが、キダリストがイニアティヴをとるバンドのようで、70年代回帰的なリードのメロディは彼のルーツ なのだろう。なかなかいいセンスしてると思う