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THE STERLING COOKE FORCE / Force This / 1986

前作でジミヘンばりのギターを聞かせてくれたクサレ界のギターヒーロー、Sterling Cooke率いるバンドの2枚めのアルバム。オープニングイントロに続く"Shotgun"は弾きまくりギターが堪能できる。曲そのものはメロディックなところが多いものの、悪く言えば実は何の変哲もないハードロックなのだ。ちなみにギターヒーローでこんなバンド名前だからといって勘違いしないで欲しいのだが、あの北欧系巨体早弾きギタリストとは全く違うタイプなのだ。

クサレポイント

ここのバンドのメンバーはうっすらと化粧しているが、目張りを入れすぎていてなんだか中毒患者のようだ



CINTRON / S.T. / 1982

80年代にギターヒーローになるはずだったGeorge Cintron率いるバンドのデビューミニアルバム。当時英国でムーヴメントとなっていたNWOBHMに対するアメリカの回答だ!みたいなことで紹介されていたバンドだが、たしかに英国のバンドが持っていた湿り気のあるメロディをこのCINTRONも持っていた。4曲しか収録されていないが、そのなかの"Never To Return"は名曲だ! この曲のためだけにこのアルバムを買ったとしても損はないだろう。

クサレポイント

裏ジャケにギタリストについてあれやこれやと書かれているのはなんだか興ざめだ。ジミヘン、リッチー、アルヴィン・リー、レズリー・ウェストらの名前と並列にGeorge Cintronの名が出てくるのはちょっとやりすぎたかも。



GARGOYLE / Limited Edition EP / 1988

メタルのレコードレーベルでNRRといえばNo Remose RecordsとNew Renaissance Recordsだが、前者はともかく後者は聞くに堪えないヒドいアーティストが満載のレーベルとして知られたものだった。そのNew Renaissance Recordsにあって、奇跡的に素晴らしいバンドだったのがこのGARGOYLE。とにかく曲もいいし、歌えるボーカリストもいるし、クサクサだし、一度は聞いておかなければならないだろう。 この作品はデビュー前のミニアルバムで3曲しか収録されていないけど、3曲ともメロディは強烈だ!

クサレポイント

しかしこのNew Renaissance Recordsというレーベルは悪名高い。ヒドいバンドがてんこ盛りだった。系列のGreen Worldなどはまだマシなバンドをサポートしていたけど、ANVIL BITCHなんていうのもここのアーティストでしたなぁ。



TROJAN / The March Is On / 1988

彼らはアイルランド出身のバンドだ。英国出身の"Chasing The Storm"をリリースしたTROJANとしょっちゅう混同されるが、別のバンドなのだ。アイルランド、と聞けば誰でも思いつくのはTHIN LIZZYやGARY MOOREらに代表される、アイルランド民謡を思わせる独特のメロディだが、彼らもそんなアーティストからの影響が大きいようで、民謡調な曲こそ少ないものの泣きのメロディなどはアイルランドフレーバーが漂っていて、ちょっとトリ肌モノなのである。もちろん良い意味でクサレなバンドなので、ハードな歌いっぷりがカッコいいボーカルなど、他にも聞き所はいっぱいなアルバム。どの曲も終始ツインリードがメロディを聞かせる展開を見せ、一度は泣ける!

クサレポイント

サンクスリストに Pat McManus、Brian Downey、Vivian Campbellなどの名があり、このアルバムを Philip Lynottに捧ぐ、と書かれてあればもうこのテの音に魅力を感じる人なら即ゲットものでしょう。