Page 4


STEEL WARRIORS / On The Road To Hell / 1985

このジャケットにこのバンド名だから、とりあえず100%受け入れられてしまう。 バンドはボーカルがSteve Scott、リードギターがSteve Scott、リズムギターがSteve Scott、 ベースがSteve Scott、ドラムスがSteve Scott・・・って、一人で全部やっているんじゃないか! で、無理がたたってか、このレコードには3曲しか収録されていないミニミニアルバム。しかもうち1曲は単なる ギターソロ。しかしながらすべての楽器の演奏ぶりはなかなか器用で、聞くに堪えないほどひどく はなく、メジャーものほどスッキリしたものでない、そのクサれ方がマニアには程よいものである。 悪魔風のセリフではじまるタイトルチューンは一度は聞いておいたほうがよいだろう。で、 Steve Scottはこんな人人。なんだ、バイカーなのか!?

クサレポイント

このジャケットは強烈だ。なんとなくBATTLE AXEの1stを思い起こさせるが、描かれているオニ はなんでこんなにイロっぽいのだ!?



HARLEQUYN / The Order Of The Golden Dawn / 1989

正直いうと、カナダのAORハードロックのバンド、ハーレクインのアルバムだと思って買ったアルバム。 このHARLEQUYNはどうやらイギリスのバンドらしい。ちょっとヒネりのあるハードロックで、なんだか U2みたいな感じの曲もある。ジャケットのイラストから想像するほどはストレートではないけど、曲 そのものの構成はなかなかよく練りこまれていて、飽きはこない。ただ、やっぱり明らかにボーカル の力量不足はすぐ感じてしまえるのがちょっとツラいのである。

クサレポイント

この人たちはこんないでたちなのだ。どうして似顔絵なんだろう。フィンランドのRIFF RAFFを思い出してしまうじゃないか。 しかし、絵とはいえこのボーカリストのメガネ、ちゃんと前は見えるんだろうか。



ROX / Violent Breed / 1984

おお、日本盤だ! しかも素晴らしい邦題! 「暴虐の嵐」だ! あのMUSIC FOR NATIONSからのデビュー作である本作は ラッキーなことに日本でもリリースされたのだった。1981年のバンド結成当時はこともあろうか その名をVENOMと名乗り、当然本家のあのVENOMの勢いにおされて改名を余儀なくされROXと名乗るも やはり同じ名のROXってバンドはほかにも無数いたという苦労を乗り越えてのリリースである。 さて、音の方はどちらかというとロックンロール系統。NWOBHM期にいたSILVERWINGとか、あの系統 の音だ。けれども二本のギターの絡みはメロディアスな面もあり、聞いていてもそんなにロックンロール スタイルは気にならないだろう。

クサレポイント

さあ、晴れの舞台、ジャケット写真だ! てことで、メンバーショットが表ジャケットとなったのであるが、 なんだコイツの表情は! なんだか「オイラ、こんな格好恥ずかしいよォ・・・」てな声が聞こえて きそうだ。しか〜し、デビュー直後、QUIET RIOTのサポートとしてハマースミスのステージに立った 彼らは、このジャケットと全く同じ格好で演奏したそうだ。



NINJA / Forgotten Shadows / 1987

でました日本名バンド。親しみを覚えてしまいますねぇ。ギター二本編成の、アメリカはニューヨーク出身のバンドで ルックスもそこそこ。 1曲目から"Retun Of The Ninja"。期待通り「ニンジャー!」って歌っています。音は実にオーソドックスな正統派。 KISSやUFOやら、あちこちに「頂戴しました」ってメロディが聞けるのもなんだか嬉しいなぁ。ボーカルの声はなんとなくWITCH CROSSに似ている。そういえばあちらにも"Nightflight To Tokyo" というハチャメチャな歌がありましたっけ。

クサレポイント

このアルバムが真に素晴らしいのは泣く子も黙るIRON WORKSレーベルからリリースされていること。 レコード番号なんてIW1012だもの、わかり易い。あの神様のイラストになんども敬礼してしまいます。



HIROSHIMA / Taste Of Death / 1984

ヒロシマって名乗るバンドは結構多い。けれど、名曲があるHIROSHIMAはこのスウェーデンのHIROSHIMAだろう。 このアルバムにある"Soldier Of The World"は数ある北欧メタルの名曲のなかでも屈指の出来だといってしまおう。 ギターのメロ、キーボードとの絡み、クサクサで泣かせるメロディなど、まるで日本人のツボを知っているがごとく の音作り。探してでも一度は聞いておかなければならない。

クサレポイント

しかし、はっきりいってしまおう。"Soldier Of The World"ともう1曲、"Taste Of Death"以外は 全部捨て曲(笑)。アップテンポな曲も多いけど、ワクワク感というかスリルというか、そんなものが 微塵も感じられない(辛口〜)。けれどよいのだ。たった二曲だけれど、その輝きは異常に眩しいのである。



GEHENNA / S.T. / 1987

知られざるメキシコのバンド。プログレの香りのするハードロック ながら、曲の展開によって突如様式美を爆発させるあたり、日本人 のハートをこれでもかとつかむのである。なんといってもギタリスト がイングウェイ型のチュルチュル音で責める責める!この音に弱い 人は相当いるだろう。ドラムスもツーバスドラムを踏める人なので、 聞いていて爽快だ。

クサレポイント

バックにキーボードの音がふんだんに取り入れられているがハモンド の音色がないのがちょっと残念。あとはやっぱり頼りないボーカリスト の実力。でも、実はそこがいいんだって言うマニアも多いだろう(笑)。 それと前から気になっていたのだがこのアルバム、レコード取り出し口 が普通のものと左右が逆だ。なんか取り扱いにくいのだ。



POWERMAD / The Madness Begins / 1988

この後の作品「Absolute Power」が自国アメリカをはじめ、かなりのヒットと なったので、そちらの怖い赤ちゃんジャケットはご存知の方も多いだろう。そんな彼らの デビューミニアルバム。リリースした年代 的にも、その音は、HELLSTAR以上OVERKILL未満、てとこだろうか。つまり、 スラッシュに限りなく近い正統派アメリカンメタル。完全なベイエリアクランチな ザグザクギターではない。HELLSTAR、LIEGE LORDあたりが好きな人には、 それらよりはもう少しストレートな音づくりをしているこのアルバムも受け入れられるだろう。

クサレポイント

POWERMADってどういう意味なんだろう。前々から彼らのことをなんとなく 「ちからバカ」って呼んでいます(笑)。