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HARLEQUIN / Victim Of Song / 1979 ハーレクインという名前のイメージから甘ったるいラブソングばっかりのバンドとおもわれがちだが、実は芯のとおったカナディアンハードロックである。明るい曲調ではあるが、琴線をくすぐるギターのメロディがどの曲にも顔を出していて、痒いところをバリバリと掻いてくれるのだ。カナディアンハードロックはアメリカのハードロックにはない、独特の臭みがあると思うのだが、このバンドもそんな臭みをふりまいている。 クサレポイント ユニークなジャケットだが、手がけているのはアート集団であるヒプノシスだ。後々のHELLOWEENにもこれと同じようなコンセプトの作品があったように思う。 |
HARLEQUIN / Love Crime / 1980 うってかわってやさしげなイラストのジャケットであるが、音は前作の延長線上の典型的カナディアンハードロック。時折アーシーな雰囲気を醸し出すあたりはSURRENDERを想起させる。ギターの気合はもちろんのこと、ボーカルの実力も特筆に価する。ハスキーにパワフルに、でもバラードではエモーショナルに。なにげないようであるが、こんなふうに声に表情が表せることは素晴らしい。 クサレポイント プロデュースはデビュー時からの名プロデューサーJack Douglas。彼はこの年、John Lennonの"Double fantasy"を世に送り出している。 |
HARLEQUIN / One False Move / 1982 日本でも「愛は危険な夢遊歩行」のヘンテコリンな邦題でリリースされた3rdアルバム。トップがピコピコチックで一瞬ひやりとするが、2曲目以降はHARLEQUINらしいメロディが続くので安心。"Hard Road"や"Heart Gone Cold"はこれまでのメロディの良いところを凝縮したかのような名曲だ。ジャケットアートはRUSHのジャケットで有名なHugh Syme。本作のアートででジュノー賞を受賞したそうだ。 クサレポイント このあと、新曲を含んだベストアルバムをはさんで、Page66で紹介した、このジャケットはなんじゃらホイな4thアルバムをリリース。いまでも地元のクラブで時々演奏しているらしいが、あのメロディをまた新しいアルバムで聞いて見たいと思う人は多いはずである。 |
V.A. / Metal For Muthas / 1980 「ヘヴィ・メタルへの招待」という、史上最強の邦題をもって日本でもかなりのセールスを記録した、数あるNWOBHMのコンピレーションの中でもトップクラスの作品。IRON MAIDENやPRAYING MANTISでもいまほどビッグネームでなかった時代、他のアーティストなんて知る由も無かった。 IRON MAIDEN Sanctuary
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V.A. / Metal For Muthas Volume ll Cut Loud
/ 1980 調子に乗っての第二弾だが、ややパワーダウン。当時本作で腰を抜かしたのはDARK STARだった。なんじゃこのUFOの"Doctor Doctor"みたいなのは! いやいやでもなかなかカッコいいなぁ〜、という感じだった。 EAZY MONEYはNWOBHMの仕掛け人、Neal Kay自らがプロデュースを担当していた。 TRESPASS One Of These Days
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