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Solo Works

 バッドフィンガーとして活動中にソロアルバムをリリースするなどの活動をしていたメンバーはいなかったが、最近になって彼らのソロキャリア分でオクラ入りとなっていたようなアルバムがリリースされるようになってきた。


    PETE HAM / Seven Park Avenue   
 1997年リリース。彼の生前のバッドフィンガー用のデモテイク集+未発表音源集。バッドフィンガーのメロディ・メイカーはピート・ハムだったことは、本作を聞けばよく分かる。 彼のやさしい人柄が表れた美しいメロディの宝庫で、バッドフィンガーや彼のことを知らなくてもこのアルバムを聴くだけで心が和んでしまうだろう。





    PETE HAM / Golders Green   
 こちらは1999年リリース。上記作品の第2弾的なアルバム。同じく彼が生前にストックしていたバッドフィンガーのための作品のデモテイク集で、ここでも彼の有能なメロディメイカーぶりが伺える。Without Youの初期テイクなど、珍しいものがたくさん収録されている。





    TOM EVANS / Over You 
 1996年リリース。元ホースのロッド・ローチとトムとの1983年ごろのスタジオセッション。キーの高い彼の声はけっこう耳に残る。





    TOM EVANS / Badfinger's Evans & Evans
    After Eden
 バッドフィンガーが混沌としだした80年代、トムとマイクのバッドフィンガーに関わったBob Evansが1990年になってリリースしたデモ音源のミュージックカセットテープ。





    NATURAL GAS / S.T.  
 ジョーイはバッドフィンガーを1974年に脱退し、元ユーライア・ヒープののMark Clark、元ハンブル・パイのJerry Shirley、Peter Woodsとナチュラル・ガス を結成、1976年にマウンテンのFelix Pappalardiをプロデューサーに迎えてアルバムを製作した。この中でジョーイは6曲を作曲し、7曲でリードボーカルを担当している。中でも I Believe It's Love はジョーイならではの美しいバラードに仕上がっている。
 当時スーパーバンドとしても注目をあびた彼らだったが、本作のみで解散してしまったのが残念。





    JOEY MOLLAND / After The Pearl  
 1983年製作されたジョーイのソロアルバム。リリースの直前になってレコード会社が倒産し実際には発売されなかったようだ。
 Here Comes The HeartacheやDreams Of Thunderなど、ジョーイ独特のメロディが楽しめる曲が楽しい。





    JOEY MOLLAND / The Pilgrim  
 1992年リリース。1991年の初来日公演で「アルバムを製作中」 とステージで語っていたのが本作のことだった。「巡礼」という意味をもつこのアルバムで、ソロ名義でのリリースとなっている。





    JOEY MOLLAND / Basil  
 1972年から1995年までの彼の未発表音源集。自主製作のものなのでプレス数は少ないものと思われる。





    MIKE GIBBINS / More Annoying Song  
 2000年リリース。小気味わいロックと衰えないドラミングを聞かせてくれる快作。驚いたことにアイヴィースのオリジナルメンバーだったロン・グリフィスがリードボーカルとして1曲参加している。
 マイクは残念なことに2005年に病のため亡くなった。




    JOEY MOLLAND / This Way Up  
 "Joe Molland"名義で2001年にリリース。リラックスしている彼の姿が音のあちこちに表れる素晴らしい作品。実にハートウォームで聞いていても心から安らげる作品ばかりだ。彼にはバッドフィンガーの看板を背負わずに、この路線で続けていって欲しいものだ。それにしてもこのジャケットアートはどうにかならないだろうか。